太陽光パネルは信頼することの出来る問屋を利用ブログ:2023年01月02日
当時のあたしは、
とある都市の大きな企業に勤め、マンションで一人暮らし。
ごく稀に母が田舎からあたしのもとを訪ねることがあった。
おいしいものを食べに行こうというあたしに、
母は親子水入らずで、のんびり部屋で過ごしたいと
わざわざ重たい野菜を抱えてやってくる…
ある日、仕事から帰ったあたしは、
オートロックのロビーから部屋いる母に
「ただいま。あけてー」
インターホン越しに呼びかけた。
ところが、母からの返事はなく、
マンション中に非常ベルの音が響き渡った。
母が部屋の開錠ボタンと非常ボタンを押し間違えたのだ。
ロビーで頭を抱えるあたしのもとへ、
青ざめた母がやってきた。
あたしは恥ずかしさのあまり母をひどく責めた。
騒動の後、部屋には
母が作った夕飯のにおいが立ち込めていた。
田舎から持ってきた野菜の和え物、
帰るタイミングにあわせて焼かれたであろう焼き魚、
細かく刻まれた葱の浮かんだ味噌汁に、揃えられた二人分の箸…
ショックの余り俯いて手をつけない母をよそに、
気まずい中、冷めた料理をあたしは黙って食べた。
あれからあたしも二児の母になり、
7〜8年たった今になって
あの出来事を頻繁に思い出すようになった。
恥ずかしいのは母ではなく、
つまらない見栄で
かけがえの無い時間を台無しにしたあたしだった。
今さらと思いつつも母に言った。
「お母さん、あの時ごめんね」
意に反し、母はその時の恐怖を、
近くにいたお兄ちゃんと笑い話のネタにしてケラケラ笑っていた。
あたしが責めたことなど忘れているようにみえた。
それでも、母を思う時、
あたしは真っ先にあの出来事を思い出す。
そして
「大したことないよ」
そう言えなかった自分を悔やみ続けると思う。
あの日の冷めてしまった母の手料理の味とともに…
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